ヤングエース11月号(10月3日発売)の僕だけがいない街39話『愛梨 2005.08』のネタバレと考察、そして次回40話の予想についてです。
前回は、八代が澤田の仕事場に出入りしていることが分かり、何ともすごい展開になってきましたが、今回は主に愛梨に会うことを決意した悟視点で話が進みます。
今回も物語はそんなに進行しませんが、細かい演出や伏線回収はきちんとあるので、とても読み応えのある回となっています。
さて、これから考察等を行なっていきますが、大いにネタバレしているので、ネタバレが気になる人は先に本誌を見て下さい。ちなみに私は、僕だけがいない街だけが目的でヤングエースを定期購読しています(笑)
39話の概要
39話の流れとしては以下の通りです。
- 松葉杖を使って愛梨に会いに行こうとする悟に対し北村先生は、医師としての観点では松葉杖は早いと思うが悟なら大丈夫と判断して許可する
- 愛梨に会いに行く道中、トラックを見て、自身の交通事故(1巻)の記憶を思い出す
- 愛梨を実際に目にして愛梨との思い出や愛梨への思い、そして小学生にリバイバルした時の記憶まで思い出す※八代が真犯人ということを思い出したのかどうかは不明
- 愛梨に話しかけることなくすれ違う
- ケンヤは悟から電話をもらい、悟の記憶はまだ戻っていないらしいと澤田に伝える(電話の内容は不明)
- 西園の秘書が持ってきたポスター『さざんかの集い~リハビリで頑張っているあなたと小学生の交流会~』に、久美ちゃんは興味を引かれる
39話の考察
では次に考察に入っていきます。
今回は3点です。
- 悟のモノローグで『AIRI』が『愛梨』になった意味について
- 25話冒頭部は今回の布石だった
- 澤田は共犯者なのか
悟のモノローグで『AIRI』が『愛梨』になった意味について
悟のモノローグでの『AIRI』が、途中で『愛梨』に変わっていますね。
これ自体はそう難しいことではないですが、
そもそも何故今まで『AIRI』となっていたのかについて分からない人もいると思うので、
少し整理しましょう。
悟が病院で目覚めた後、悟は愛梨に会いますが(パパラッチから助けられる)、
その時、悟は愛梨に名前を教えてもらっていません。
しかし、愛梨のカバンについていたマスコットキャラを見て、
愛梨の家にかくまってもらった際に見た部屋のマスコットにAIRIと書かれたプレート(15話)を思い出します。
このため、悟のモノローグはずっと愛梨が『AIRI』となっていました。
そして今回、愛梨に関する記憶をきちんと思い出したので、
『AIRI』が『愛梨』に変わっているのです。
25話冒頭部は今回の布石だった
25話(5巻)冒頭部で、
悟が駅に向かう愛梨を発見して声をかけようとするもすれ違ってしまう夢を見ますが、
これは今回の布石だったようですね。
25話と比較すると、手を伸ばす悟や一瞬こっちを見る愛梨、その他の構図など、
しっかりリンクしているのが分かると思います。
そして面白いのが、25話では悟は鼻から上が描かれていないことです。
つまり、眼鏡の有無は意図的に隠されているんですよね。
25話の段階で今回の展開までを細部まで計算して描いていたんだと思います。
こういところから、三部先生の構成力やこの物語の緻密さが伺えますし、
意識しないと気付きにくい演出にしっかり力を入れているところはほんとに脱帽です。
澤田が共犯者なのか
ケンヤは悟から電話をもらい、
その内容について「まだ悟の記憶が戻っていないらしい」という旨を澤田に伝えます。
しかし、悟の記憶は戻ったはずなので、
可能性としては『1.悟がケンヤに嘘をついた』『2.ケンヤが澤田に嘘をついた』このどちらかですね。
ケンヤの様子からどちらとも取れますが、
個人的には、状況的に悟がケンヤに嘘を付いたとは思えないので、
『2.ケンヤが澤田に嘘をついた』ではないかなと思います。
ケンヤは前回写真が剥がれていたことから、何かに思い至ったのでしょう。
澤田が共犯の可能性を考えたのか、
もしくは犯人に盗聴されていることを考えたのかもしれません。
前回八代が澤田の仕事場に入っていったと思われる描写がありましたが、
これだけで澤田の共犯説を疑いたくなります。
※八代が澤田の仕事場に入っていったことについては、前回考察しました➡38話考察
しかし、澤田には他にも色々怪しい点はあるけど、
なんとなく共犯説はミスリードのような気もするんですよね…。
この事については、もう少しこれまでの話を見直してから改めて書きたいと思います。
それと、前回地図から剥がれていた被害者の女の子の写真をケンヤが貼り直したはずですが、
今回また剥がれています。
これは何か意味があるのかもしれません。
このことや、澤田の共犯説について、
是非コメントで意見頂けると非常に助かります!
あとがき
以上、僕だけがいない街39話のネタバレや考察についてでした。
最近は物語の展開がゆっくりなので、テンポが悪いように感じられるかもしれませんが、
それでも細かい演出、伏線回収、謎をしっかり見せてくれるので、考察が楽しいです。
これからの見どころですが、
- さざんかの集いでどんな罠が仕掛けられているのか
- 記憶を取り戻した悟がどうやって八代を追い詰めていくのか(八代が真犯人ということを思い出したかどうかは不明だが)
- 澤田共犯説の真相
こんなところが焦点になってくるのではないでしょうか。
では、次回は11月4日にブログを更新する予定なので、よろしくお願いします。
前回はコメントにだいぶ助けられましたが、
今回もどんなことでもいいので、コメント頂けるとすごく助かります。
※更新しました
➡40話のネタバレ考察
ケンヤはむしろ盗聴を疑っているのでは。
澤田が共犯なら八代が侵入する意味が薄いと思います。
コメントありがとうございます!
確かにそうなんですよね。
共犯説を仮定した時、一番引っかかってくるのがそこです。
改めて考えると盗聴説の方がしっくりくるような気がします。
ケンヤと澤田の会話で、お互いに「」を使っていましたが、あれは合言葉ではないかと思います。もちろん盗聴に備えて。
「僕の顔も思い出せない」は
「犯人の顔を思い出した」
コメントありがとうございます!
それが正解っぽいですね(笑)
澤田は、“じゃあ「僕の顔も思い出せない」って事か…”
というの発言の後に、示し合わせたようにコートを羽織ってケンヤと共に外へ出ますが、これを「犯人の顔を思い出した」に変換して読んでみると全く違和感がありません。
記事を追記する際には、参考にさせて頂きます!
佐知子殺害の時も、悟殺害未遂の時も、澤田とコンタクトをとった後に発生しています。
澤田共犯説が疑わしい…
コメントありがとうございます!
言われてみれば、佐知子は澤田に久しぶりに電話をかけたその日に殺害されていますし、悟はリバイバル後初めて澤田に会った次の日に殺害されかけてるんですよね。
あと、八代が事件を起こす前に八代が住む街に移動しているのも怪しいです。
ただ、それ以上に澤田共犯説だと納得行かないことが多いので、個人的にはこれは偶然かなと思います。
おそらく八代にとって最大の敵は、澤田のはずです。執念深く15年も追い続けているわけですから、用心深い八代の情報網に活動が把握されると思います。なので、盗聴している。で、このタイムラインの澤田+ケンヤは、それを知りつつ敵を泳がせているのではないかと。
もとのタイムラインで大人になったケンヤがどういう職業についたかは永遠に謎ですが、少なくとも現在のタイムラインにしか存在しない悟の事件はケンヤが弁護士の道を進むようになった強い動機であることはレポートにも書かれていますし、同じ敵を持つ澤田とケンヤが同盟を結ぶのも自然な流れかな、と思います。
ところで悟が駅で愛梨と出会ったときに声をかけなかったのはなぜでしょうか。一応病院で対面しているわけで挨拶してもいい状況だと思うのですが、やはりおぼろげながら危険性を察知してなるべく接触を持たないようにした方が安全だという判断をしたためでしょうか。
コメントありがとうございます!
澤田の活動を八代に知られているということが一番引っかかるところだったのですが、確かに15年も追い続けていたらバレても不思議ではないですね。
また、盗聴説が正しいなら、罠にかけるためにあえて八代に情報を掴ませたのかもしれませんね。
愛梨に声をかけなかったのは、まさしくそのとおりだと思います。
もとのタイムラインでは、自分が原因で愛梨の家が放火されていますからね。
悟は最初は手を伸ばして声をかけようとしていますが、このことを思い出したため手を引っ込めたんだとおもいます。
もとのタイムラインでは、おそらく盗聴などはなかったはずです。悟が澤田に連絡をとるまえに犯人のものと思われる無言電話があったわけですから。もし盗聴などしているのなら当然澤田の電話番号も把握しているので、わざわざ電話しませんよね。佐知子の携帯の履歴を使って通話先を調査するにしてもすでに知っている澤田の電話番号は避けるはず。
なので、今のタイムラインでは澤田+ケンヤのチームはもとのタイムラインよりも活発に活動し、そのため八代のアンテナにひっかかったのではないでしょうか。
今日、このサイトを知りました。
澤田は八代の兄ではないでしょうか?
コメントありがとうございます。
確かに、その展開は面白そうですね(笑)
しかし、八代の兄は八代に殺害されているのでその可能性は考えにくいかなと思います。