2015年2月号(2014年12月29日発売)の僕だけがいない街31話「敗北 1988.03」のネタバレと考察についてです。
前回(5巻の最終話)、初めて八代学が犯人であるかのような直接な描写が見られましたが、果たしてその真相は?
以下ネタバレを大いに含むので注意して下さい。
31話の概要
31話はは主に以下の流れになっています。
- 八代による自供
- 悟の考察(回想)
- 八代が悟を殺害しようとする
八代による自供
前回、八代の「だって…これ僕の車じゃないんだ」
というセリフと見開き一杯の不気味な笑いで終わっていましたが、
今回はそれに続き八代の自供から始まります。
自供の内容としては、
- 「悟が誘拐を先読みして阻止している」ということを確信するために罠を張った
- 美里にアイスホッケー観戦を勧めて下剤入りドリンクを飲ませて誘拐されやすい状況を作る
- 「白鳥」の弁当を注文して白鳥父に罪をなすりつけるかのように思わせる
- 悟と悟母を車に載せた日は本来「計画」を実行する予定であった(中西彩の誘拐)
- 自分が雛月加代を誘拐しようとしていた
- 雛月加代の件で児童相談所には3月3日に初めて連絡した(過去のタイムラインでは加代は3月1日or3日に死亡)
- 過去に悟に対して「児童相談所にはすでに連絡した」と述べている
- 車は自分のではなくさっき拝借した
細かいところですが、悟の母佐知子は本来なら中西彩の誘拐を見ているんですよね。
なので2006年に子供の手を引くパーカーの男を見て、
『あの目の男を…あたしは知っている』と不審に思ったんだと思われます。
※詳しくはこちら➡1巻伏線一覧
こういう伏線はほんと凄いwww
2006年に誘拐されそうになっていた子供が、
中西彩同様にツインテールだったのもポイントかもしれません。
悟の考察(回想)
次に悟による考察です。
伏線が多く回収されます。
- 物置にいる雛月加代を親に気付かれずに誘拐できたのは顔見知りだったから
- 八代は生徒であるヒロミの性別は当然知っていた
- 女児誘拐の容疑者リストから外れるために犯人はあえて女子っぽい男子であるヒロミを誘拐したと元々悟は考察していた
- 白鳥潤を犯人に仕立てあげようとしたが、後から「潤がヒロミの性別を知っていた」ということを知り、八代が潤の部屋に同性愛関連の本を置いた
- 中西彩の誘拐も白鳥潤になすりつけるために、白鳥父経由で潤と中西彩に面識をもたせようとした
- 真犯人は八代であると確信
八代が悟を殺害しようとする
「悟が誘拐を予知して先回りして邪魔をしている」
ということを確信した八代は悟を殺害しようとします。
- シートベルトを外せないように細工
- 車のアクセルペダルにバスケットボールを挟んで海に突っ込ませる
- 後日発見されても自分の車じゃないから大丈夫
また八代は「僕はこの街を去ることにしたんだよ」と言っています。
4巻に「先生、6年になったら担任変わるってウワサ本当!?」
と女子生徒が八代にたずねているシーンがありますが、それが伏線だったのでしょうか。
今後の展開予想
31話で八代が真犯人であるということがほぼ確定的になりましたが、
今後どういう展開を予想していきます。
とりあえず今にも死にそうな悟が助かるには以下のどれかでしょう。
- 誰かに助けられる
- 再上映(リバイバル)で過去に戻る
- 未来に還る
1.誰かに助けられる
この場合だと助けに来る人物として考えられるのは、
- 白鳥父
- 佐知子
- ケンヤ
でしょうか。
2.再上映(リバイバル)で過去に戻る
悟が命の危機に陥る直前でリバイバルが起こるということですが、
これについてはいくつか懸念が有ります。
- 自分の危機でリバイバルが起こせるのか?
- 過去の時点でリバイバルが起こせるのか?
悟は他人の命の危機の直前でリバイバルを起こしてきましたが、
自分の時にもそれが適応するのかは分かりません。
ただ、警察に捕まりそうになった時にリバイバルを起こしているので、
これについては問題ないかと思っています。
ただし、今までリバイバルが起きていたのは2006年の大人の悟のみなんですよね。
子供の悟にリバイバルが起きるのかは分かりません。
3.未来に還る
悟のリバイバルが終了して未来に戻るのかもしれません。
しかし、その時は未来が代わって悟はいないので、
まさにタイトル『僕だけがいない街』の通りです。
もしそうなると、『悟のスペア』と自ら述べていたケンヤにリバイバルの能力が移り、
ケンヤ視点の物語に移るんじゃないか…などということを妄想していますw
~追記~
もし悟が死ぬと、リバイバルが終了になるのではなく、
リバイバル失敗でもう一度リバイバルの開始地点に戻るのが妥当なのかもしれません。
1巻では子供を助けられなかったらリバイバルが繰り返していましたし。
そうすると1988年の科学センターに戻ることになります。
まぁ、まだリバイバルについて不明な部分が多いのでなんとも言えないですね。
以上が32話の予想ですが、
有力なのは1の『誰かに助けられる』でしょうか。
そして今までは「真犯人は誰か」という謎解きがメインでしたが、
「どうやって八代から子供を守りながら八代の罪を立証するか」
ということが主題になってくるかと思います。
展開が早くて次が気になりますが、
残念なことに次回のヤングエース(2015年3月号)は僕街休載で、
僕街32話は2015年4月号(3月3日発売)掲載です。
また、以下にこれまでの伏線や考察等をまとめたので、こちらもご覧ください。
映画の展開を知り、当時「悟はこうやって助かるんじゃないか」と考えていた事を思い出しました。管理人さんの(1)と(3)の合わせ技で、河川敷に居合わせたユウキさんが助けてくれ、その代わりにユウキさんが死んでしまうというものでした(現場がそんなに遠いと思ってなかったのです)。私は以前、時の吸収がどうのという投稿をした者ですが、白鳥食品はオリジナルの刻でも跡継ぎ息子を犯罪者として世間から失い店を畳んだだろうと思っていたので、それが犯罪者という汚名ではなく、近所の少年を救った勇気ある若者として世間から消えると考えたのです。ユウキさんの死を代償として悟はリバイバルから戻り、目覚めた先はバイト事故のベッドの上、もちろん出迎えは愛梨。こうして2006年に戻った悟は、佐知子と愛梨を守りながら「西園って人が怪しい」というヒントを元に八代を追い詰めてく、なんて予想してました。
小5の助かった悟が殺されずに生きながらえたのは、29歳の悟の意識が抜けて何も知らない普通の小学生に戻ってしまい、周囲からは慕ってたユウキさんが自分のせいで死んでしまったショックで記憶喪失と解釈され、八代も何度か殺そうとしたものの、普通の悟を殺しても面白くないという理由で様子見になったのではないかと。
その頃はタイトル回収なんて考えもしなかったのですが、改めて素晴らしいタイトルだと思います。ただ映画の尺にとっては仇になってしまったようですが、それは改めて映画のページの方に投稿させて頂きます。
そんな凡庸な一読者の予想を遥かに越えて物語は予想外の展開と見事な伏線や諸々を回収をしていきましたね~。素晴らしかったです。
ユウキさんのその後の扱いも上手かった。
因みに以前の投稿で、彩の現存を読者の想像に委ねたのが上手いと書きましたが、私の心の中ではもちろんあの弁当は彩作で幸せに暮らしていると解釈してますよ。
よくよく考えるとリバイバルって、成功した時は戻された刻がそのまま続き、失敗した時は(過去改変の影響が多少発生した)リバイバル前の刻に戻されるもののようでしたね。そう考えると2006年に戻って来たら失敗じゃんってことなんですよね~(^_^;A
今頃気付きました。