僕だけがいない街3巻(13話~18話)のあらすじと伏線や考察を一覧でまとめました。
かなり大量の項目を挙げましたが、このストーリーを推理するのに役立つかと思うのでご活用下さい。
また、この記事の情報は随時更新していく予定です。
3巻のあらすじ・流れ
- 3月3日に雛月加代失踪
- 加代の失踪は悟以外の子供には伏せられる
- 加代の失踪後6日後(3月9日)中西彩が失踪
- 雛月母が捨てたゴミ袋の中身(加代の体操服と網掛けの手袋)を見ると2006年に戻る
- 2006年で母親殺害の罪に問われる事を察し逃亡する
- 高橋店長の家を尋ねるも騙され警察に捕らわれそうになる
- 片桐愛梨にかくまってもらう
- 戻ってきた2006年で本の内容が変わっていることに気付く
- 再び店長に通報されそうなところを愛梨が店長を殴り阻止する
- 愛梨の携帯に、犯人らしき人物が佐知子の携帯を使って送ったメールが届き、同時に愛梨宅が放火される
- 悟と店長が協力して愛梨救出
- 悟は佐知子のメモから澤田へ連絡する
- 澤田の話で18年前の事件、市内の最近の事件、母親の殺害事件これらが同一人物の犯人である可能性に気付く
- 佐知子殺害に使われた凶器に佐知子、悟、愛梨の指紋がついており、愛梨が共犯者だと疑われる
- 澤田の情報から犯人はヒロミと面識が合った人物だと悟は結論付ける
- 愛梨母が愛梨の身代わりになり、愛梨は悟の元へ
- 愛梨が警察に尾行されており悟が逮捕されると同時にリバイバルが発動
3巻の伏線一覧・考察
13話から18話の伏線や謎、考察のまとめです。
個人的に気になる発言やモノローグも挙げていきます。
13話
- 雛月家の物置の前に大人のゴム長靴の足跡
- 後に白鳥家のゴム長と一致する
- 雛月家に加代と思われる死体
- 「実は最近隣の市でも似たような事件があったんだわ。犯人はすぐに捕まったんだけどもすぐこれだべ。」
- 隣の市でも真犯人による身代わりを用意した犯行
- 「猟奇的な事件の記憶を子供に残したくないからさ…情報を操作してでも…」
- 佐知子「悪かった部分を考えるウチはダメに決まってるべさ。いい所を伸ばすことを考えな」
- 佐知子のプラス思考
- 加代の遺体はまだ見つかっていない
- 結局雛月母は加代の遺体をどうしたのか?
- 雛月母が捨てたゴミ袋の中に加代の体操服と編みかけの手袋(3月13日)
14話
- 『…これが10年運動してない体か…』
- 『凶器からは俺とお袋以外の指紋は出ないだろう』
- 『理由は判らないがリバイバルが自分の危機に対して起きたことはない』
- 結構重要っぽいリバイバルの条件の鍵の一つ
- 犯人に佐知子の携帯とバッグを持って行かれているのを思い返す
- 『あのデカイリバイバルが起きたきっかけは何だ?』『その直後のリバイバルもわけわかんねーぞ』『リバイバルでは犯人を追った。たぶん…それが「正解」だったんだ!』
- 結構重要っぽいリバイバルの条件の鍵の一つ
- 『西園まなぶ事務所』の窓看板
- 愛梨「バカなの?」
- 加代の口癖。年齢的にも愛梨が加代の生まれ変わり説もあり得る?(愛梨は17歳)
- 加代が亡くなったのが雛祭りの日(3月3日)になり、年齢が11歳に変わっている
- 1988年のタイムリープで未来(2006年)を変えられることが判明
15話
- 片桐愛梨の番号を見て『…この番号は記憶しなくては…』
- 愛梨の家の性は『佐々岡』。母の兄夫婦の家。
- 高橋店長と西園議員との繋がり
- 西園議員が愛梨を気にする描写
- 店長の発言より、愛梨の年齢は17歳
- 市内で3年前(2003年)に児童誘拐殺人事件。事件から3週間後容疑者逮捕。が、一貫して無罪を主張。この事件に悟が違和感を覚える
- 愛梨の父(まじめな農業組合会長)は万引きの罪を着せられる
- 「愛梨の「信じたい」は誰かに「信じてほしい」の裏返しなんだよ」
- 悟が過去にリバイバルした時に加代に言った、「人に好かれたいから俺の方から好きになろうって思ったんだ」という旨の発言と類似
16話
- 「犯人は佐々岡家の愛梨の部屋の位置を知っており、元々知っていたか愛梨を尾行して確認した」と悟は考察
- 犯人と思われる人物は、佐知子の携帯の発信履歴を元に公衆電話から澤田に電話をしていた
- 『未だ「犯人」である可能性を残すこの澤田という男を俺は既に信用し始めていた…』
- 雛月加代失踪(一度目のタイムリープ)の概要
- 3月2日夜、悟の家のバースデーパーティから帰宅後物置に閉じ込められる
- 22時~23時の間に失踪
- 雛月母は3日0時30分に藤沼家に電話
- 物置の周囲に白鳥家にあるゴム長の足跡
- 雛月は暴行、写真撮影の後、業務用冷凍庫内で霧吹で急速に冷やされ凍死
- 6時10分に物置前に放置
- 7時過ぎに雛月母が加代の遺体発見
- 佐知子に使われた凶器からは『佐知子』『悟』『愛梨』の三人の指紋
- 愛梨が藤沼家に来た時に料理に使っていた包丁?
17話
- 犯人が愛梨を狙った理由は「悟に罪を着せるためではなく、愛梨が持っている犯人の情報を悟るに伝わるのを阻止するため」と悟は考察
- 西園〇〇議員?
- 白鳥潤は自分の父親が犯人だと思っており、父親を庇うために黙秘を続け、それが死刑の大きな要因になったと澤田は考察
- 雛月加代と白鳥潤が一緒にいる所を同級生が再三目撃
- 容疑者リストの五人
- 白鳥潤
- 白鳥清一郎
- 石塔岡勲
- 坂下真司
- 川…
- 警察は「犯人が杉田広美を女子と間違えて殺害した」と思っており、ヒロミと面識がない5人が容疑者リストに残った。
- 「犯人はヒロミを男だと知った上で容疑者リストから外れるためにあえて狙った」と悟は考察
- 白鳥食品の倉庫の中からヒロミ殺害時に撮影された写真が押収され、白鳥潤に同性愛の傾向にあると結論づけられた。さらに白鳥潤の自室からも同性愛関連の書籍
18話
- 「警察の罠の可能性まで考えた自分が恥ずかしい」『声に出てた』
- 「アイリ…本当に君に会えてよかった」『声に出てた』
- 2006年でのこの演出はここだけ
- 西園市議が怪しいと愛梨から聞く
- この時セリフで隠されている下の名前は『まなぶ』※14話参照
- 犯人はこの情報が悟に伝わるのを防ぐために愛梨を殺害しようとした?
- 西園まなぶ=八代学?
- 『君が信じてくれたから俺は…まだ頑張れる』
- 『あの目…!』警察の後ろの男に何かを感じ取りその後リバイバル
- 顔に覚えがなくても、目に見覚えのある人物?
- 何故リバイバルが起こったのか?
個人的に気になる点
最後に個人的に気なる点をピックアップしていきます。
- モノローグが声に出てしまう描写について
- リバイバルについて
- 悟が最後に見た男について
モノローグが声に出てしまう描写について
今まで悟のモノローグが声に出てしまう描写は1988年にタイムリープした時のみでしたが、
今回、2006年に帰ってきてもこの描写が見られるようになりました。
タイムリープ中ならではの現象かと思いましたが、
たんなる演出にすぎないでしょうか。
もう少し注目していきたいと思います。
リバイバルについて
リバイバルについては主に以下のことが不明です。
- リバイバルが発現する条件
- リバイバルで戻る時間
- リバイバルが進む条件
- リバイバルで失う代償(あるのかどうかは不明)
恐らくリバイバルが進むのは、
リバイバルの目的が果たされた時だと思います。
例:1巻では子供の落下を防いだり、佐知子が誘拐を防ぐまでリバイバルは繰り返されていた
なので、今回18年のリバイバルから抜けたのは、
リバイバルの目的が果たせたから。
18年のリバイバルによる変化といえば、
雛月加代が亡くなるのが3月1日→3月3日になったこと。
これにはなにか深い意味があるのでしょうか?
深読みしている気もしますが、
何となくそんな風に考察しています。
また、これまでのリバイバルの状況から、
リバイバルが発生する条件についてまとめてみたいと思います。
悟が最後に見た男について
悟が最後にみた男は誰だったのでしょうか?
普通に考えたら悟の『あの目…!』という描写から、
佐知子殺害の犯人であり、見覚えがある目であったということですよね。
少なくとも、『あいつは…!』ではなく、『あの目…!』と言っていることから、
見覚えはあるけど思い出せない人物であり、2006年で会話を交わした人物ではなさそうです。
ただし、この人物が犯人なのかどうかもよくわからないので何とも言えません。
あとがき
以上、僕だけがいない街3巻のあらすじと伏線&考察でした。
かなり深読みしている気もしますが、
何せ伏線っぽい描写がいたるところに散りばめられているので、
そうでもしないと見落としてしまうんですよね。
また個人的には、
「18年前の事件と2006年の事件の犯人が同一人物というのがミスリード」
だったら面白いなと思っていましたが何となく難しそうです。
他にも、雛月加代の生まれ変わりが片桐愛梨かもと思ったり、
伏線の多さから色々妄想が掻き立てられるのもこの物語の面白さですね。
次回、4巻の伏線や考察についてまとめていきたいと思います。
また、以下は他の巻の伏線・考察です。
- 1巻の伏線一覧&考察
- 2巻の伏線一覧&考察
- 3巻の伏線一覧&考察 ←今ここ
- 4巻の伏線一覧&考察
- 5巻の伏線一覧&考察
- 6巻の伏線一覧&考察
- 7巻の伏線一覧&考察
「声に出てた」というモノローグについて、最初のころは読み飛ばしていたのですが、やはりなにか重要な伏線になっているような気がしてきました。まず、悟のモノローグだけではなく母親に指摘されるシーン。これは、自覚しないうちに内心を行ってしまう癖があるということ。さらに、6巻で入院中に加代のプロ級のデッサンを母親に隠すときに、「何も隠していない」と自バレしていること。このときもモノローグはないですが、実はこういったことは日常的なので母親もスルーしているだけであると見えます。
つまり、悟が母親をサトリのように言いますが、実際には悟が自覚せずにいろいろな内心を独り言で母親のいる場で声に出していたり、隠し事を自バレで明らかにするような行動があり、母親はたいていそれを無視するがたまに反応すると悟の方がびっくりする、ということなのではないか、と思います。
だとするとわからないのが、リバイバルといった秘密を周囲に隠せるのか、ということです。こんなうっかりさんの悟がリバイバルといった特殊能力を手に入れてそれを考えていたら、周囲にはもろばれではないのか、なんでそうならないのか?
リバイバル能力を手に入れたのが一人暮らしを始めたあとなので人間関係が薄いためにばれなかっただけなのでしょうか?
謎は尽きませんね。
「声に出てた」について。
6巻(34話)で北村医師の「ほう…声が出たね」という台詞を見た瞬間、これかー!と思いました。
あと3巻の終わりで逮捕される前、アイリと高架下で話しているシーンで、川に浮かんでいる飛行機…「自分が関わると他人が傷ついてしまう」。細かいなぁと感心しました。
「声に出てた」について、追加です。
悟が声に出してしまうことで佐知子にいろいろサトラレてしまう(↑のふにですさんのおっしゃる通り)、他にも加代や賢也との会話でも、出てしまった心の声から会話が回っていく場面がいくつかありました。
このことと、アイリの言う「口に出して言ってるうちに本当になる気がする」が、リンクしているのではないでしょうか。
心に蓋をして生きてきたオリジナルの人生と、口に出してどんどん踏み込んでいったリバイバルの人生。
言葉にしようぜ、実現させようぜ、という作者のメッセージ…隠しテーマ的なものを感じます。