僕だけがいない街の4巻のあらすじや、伏線・考察をまとめました。
注意点としては、31話まで見たという段階で改めて僕街4巻を見なおしてこの記事を書いているので、その点はご了承下さい。
また、新たな発見があったり、話が進むことで判明することが合った場合などは随時更新していきます。
ネタバレだらけなのでまだ本作を見ていない人はスルーして下さい。
4巻のあらすじ・流れ
- 幼少期に加渡島建設で“アッコねえちゃん”を無意識に助けていた回想
- 1988年2月27日(土)科学センターに加代を含むグループのメンバーで遊びに来ている場面にリバイバル(前回のリバイバルの途中)
- 悟に貸してもいない本の話をしてカマをかけ、悟の異変に気付くケンヤ
- ケンヤに加代を守るために行動していること(?)を話す
- 白鳥潤の無実を再確認し、白鳥潤にアリバイを作り容疑者になることを防ごうとする
- スタンガンで雛月母を排除しようとする所をケンヤに止められる
- ケンヤと協力して加代を和泉小のバスの中に隠す
- 八代が児童相談所に連絡する
- バスの中に真犯人と思われる人物が入ってくる
- バスが危険と判断した悟は家に加代を連れ帰る
- 佐知子は八代に連絡し、児童相談所と連携する
- 翌日佐知子の協力で児童相談所は雛月母と接触することが出来、加代を保護することに成功
- 加代は祖母の家に引き取られることになった
4巻の伏線一覧・考察
19話から24話の伏線や謎、考察のまとめです。
個人的に気になる発言やモノローグも挙げていきます。
19話
- 悟の幼少期に佐知子が加渡島建設で働いている描写
- アッコねえちゃんとツトムくんの存在
- 『あの目』の人物から物置でカードをもらうアッコねえを無意識に助けていた悟
- 手袋をしていない悟
- すぐ暴力をふるう社長と、無様だが『誰も知らない誰にも気づかれない正義』を成した成年
- 5話(1巻)での佐知子の怪我と仕事を辞めた描写
- 『おそらく失敗したら次のチャンスはない。これが最後のリバイバルだ…!』
- ケンヤが悟に鎌をかけて貸してもいない本の話をする
- 過去にない行動をケンヤが取るのは何故か?
- 文集を薦めた時と同じ感じなのも怪しい
- 「ホントはさ「上野には電車一本で行ける」んだ…」
- 2話(2006年)に悟が佐知子に上野に電車一本で行けないと教えたことに対する言葉
20話
- 悟が急に変わったことに気付き悟に問いただすケンヤ
- 「スゲエなケンヤって…」『…声に出てた』
- ケンヤ「状況は見えててもアプローチは下手だ」
- 『ケンヤには本当のことを話そう。』
- どこまで話したのか?リバイバルのことも話した?
- 恐らく後の悟とケンヤの会話から、「加代を助けようとしている」ということくらい?
- 『けど…悟。俺にはまだ気になることがあるんだ』
- 悟のことを危ないと思っていること?
- 八代に、「6年になったら担任が変わる」噂を問い詰める女子達
- 八代が近々街を去る伏線?※参照➡31話ネタバレ
- 悟が下校時に走り去るのを見つめるケンヤ
- 悟がカメラを買う様子の引きの画
- ケンヤが尾行していた
- 『確実ではないがユウキさんの部屋に同性愛関連の書籍なんて無かった』
- 白鳥潤「カヨちゃん知ってるよ!」
- 『ユウキさんの口から俺の前で初めて方言が出た』
- 前回はオセロをしていたのに対し、ケンヤが加わったことでバスケに変更している
- ケンヤは前回と同じ行動を取らない
- 「学校に忘れ物を取りに行く」と出かける悟を不審がるケンヤ
- 白鳥家の乗り物のタイヤをパンクさせ、窓から石を投げ込む
- 自作スタンガンに細工されていた
- 悟を案じるケンヤの仕業
- ケンヤ「お前が誰か人を傷つけるようなことを考えた時は俺が止めるって決めたんだ」
- 悟が白鳥家のマドに石を投げたことについて、「別件(じゃないけど)であの家に警察を呼びたかった」
21話
- 『今回はジャケットと軍手を忘れずに家を出た』
- 前回のループでは家が近いのを油断して薄着で外出。加代にマフラーを貸してもらう。
- 和泉小(二人目の被害者、中西彩が通う小学校)のバスに加代を隠す
- ケンヤがこの場所を選んだ
- 『悟…俺はお前のスペアだ』『もしもの時裁かれるのはお前じゃない』
- 悟の様子から何かを察する佐知子
- 「夏にさケンヤ達とキャンプの計画立ててるんだ。加代も一緒に行こうよ」
- 加代が学校に来ていないのに平常通りの悟の様子に何かを思案する八代
- 児童相談所に連絡する八代
- この時が初めての児童相談所への電話※参照➡31話ネタバレ
- ここで加代をターゲットにするのを諦めた?
- ヒロミも巻き込む
- 本来ターゲットとされるヒロミも一人ぼっちにさせない
- 加代「勇気出して来てよかった」
- ユウキさん(白鳥潤)の影響
- 『帰り道ケンヤが「悟にはあの発想なかっただろ」と言った。「うん」…と答えた俺にこう続けた。「俺にとってのヒーローってそんな奴だよ」』
22話
- 何者かが加代のいるバスに入ってきてダンボールを蹴る
- 加代誘拐が上手く行かずイライラしている八代
- 悟が加代を隠していることに気づいて弁当を作る佐知子
- 中西彩とすれ違う悟
- 「八代先生の言葉だよ。こういう時ほど普段通りに落ち着いて…って」「…そうだな」
- 「心配事や悩んだりしている時ほどきちんと普段通りの生活をして心を落ち着かせるんだ」という言葉は前回のループで加代が失踪した3月3日の八代のセリフ(13話)であり、この時代では八代は言ったことのない言葉なので不審に思っている?
- 「今警察を呼ぶと誰か困りゃしないか?」
- 八代は悟が加代を隠したのを気づいている?
- 「昨日児相に連絡をした。今日来てくれるそうだ」
- 以前言った、児相は機能していないという旨の言葉と矛盾
- 八代『「何事も全力だ」…とか言っちまったからな…』
- 「八代が真犯人ならモノローグを出さないだろう」という読者の心理をついたミスリードか?
- 「加代はおそらく無事です。少し心当たりがあります」
- バスに入ってきた人物のリュックの中身が『ラップ』『ロープ』『手袋』『ゴム長靴』『霧吹き』『覆面』『ライト』『ガムテープ』
23話
- リュックの中身からすぐにバスを出る決断をする悟に何かを思うケンヤ
- ダンボールの中には練炭
- 取り乱す悟を諭すケンヤ
- 「途中で投げ出さなかったからこうなった」
- 11話の佐知子の「途中で投げ出すんじゃないよ」を受けてのセリフ※参照➡2巻伏線・考察一覧
- 「…先に叱られるとも思ったけど」『声に出てた』
- 「何人来るか判んないからカレーにしたのさ」
- この日に加代達を連れてくるというところまで分かったのか?
- 「じゃあ後はあたしに任せな」
- 佐知子との電話の後パソコンに何かを打ち込みどこかに電話をかける八代
- ただ単に児童相談所に電話をかけただけ?
- 雛月母をかばって額の傷を隠す佐知子に対し「どこまでもいい子ぶりやがって」
24話
- 雛月母は夫に暴力を振るわれ離婚
- 佐知子「あたしは自分が生きる世界の中で子供が一番大事だ」
- 父親のイメージとは違うが八代の言葉に父性を感じる悟
- 『ごちそうさまでした!今度はいっしょに作りたいな 加代』
- やっぱり愛梨と関係がありそう
- 『未来は常に白紙だ。自分の意志だけがそこに足跡を刻める』
個人的に気になる点・考察
最後に、個人的に気になる点や不審な点、伏線に対する考察をまとめます。
- ケンヤの不審な点
- 加代と愛梨の関係
ケンヤの不審な点
ここまでの話で、どうしてもケンヤの不審な点が目立ってきました。
- 察しが良すぎる
- 過去とは違う行動を取る
- 元の時代では白鳥潤と雛月加代の接触を警察に報告したのはケンヤ
- 和泉小のバスを使うことを提案した
- 11話で八代に呼び出されている
ただし、それ以上に悟に対して素の表情や内面を打ち明けたり、モノローグが出たりと、
どうしても悟に敵対する感じには見えないのも確かです。
5巻でもケンヤについて重要なシーンがあるのでまた次回改めてこのことに触れたいと思います。
加代と愛梨の関係
前回、愛梨が加代の生まれ変わりではないかと冗談半分で言いましたが、
どうしても加代と愛梨の関係性は無視できないような気がします。
- 加代の口癖「バカなの?」を、リバイバルから戻ってきた時代の愛梨が口にするようになった※14話
- 愛梨の年齢は17歳で、1988年の誘拐事件の頃に生まれている
- 1巻では愛梨の言葉で加代の事を思い出した
- 加代『料理をいっしょに作りたい』というメモ。2006年では愛梨と佐知子が一緒に料理を作っている。作った料理が“カレー”というのもポイントかも
ただ、この漫画で「生まれ変わり」という設定は微妙かなと思っています…。
あとがき
以上、僕だけがいない街4巻のあらすじや伏線一覧、考察についてでした。
かなり時間をかけて伏線を拾っていっていますが、
時間をかければかけるほど、この漫画が読み応えのある作品であるということを認識できますね。
現段階では登場人物の言動を中心に見ていっていますが、
もしかしたらもっと細かい描写が鍵になるかもしれません。
例えば、天候とか、朝食の内容、登場人物の服装とか、
見落としている重要な部分は結構あるんじゃないかと思っています。
では次回、5巻の伏線や考察についてまとめていきます。
また、以下は他の巻の伏線・考察です。
- 1巻の伏線一覧&考察
- 2巻の伏線一覧&考察
- 3巻の伏線一覧&考察
- 4巻の伏線一覧&考察 ←今ここ
- 5巻の伏線一覧&考察
- 6巻の伏線一覧&考察
- 7巻の伏線一覧&考察
かよのオカンにスコップで悟のオカンが殴りかかられるシーンで傷が急速に回復してる気がするんですが、、、気になります。
ちかさん、コメントありがとうございます。
これは分かり難いですが、悟のオカン(佐知子)は傷を隠しているだけです。
児童相談課の人が来た次のコマで佐知子は傷を拭いている描写があり、さらにその後の加代のオカンの『・・・どこまでもいい子ぶりやがって・・・!!』というモノローグからも伺えます。
そういえば、悟がユウキさんの部屋を捜索する場面で、同性愛関係の本はなかったのですが、カーテンの下からはっきりと女子高生関係(ロリコン?)の本やビデオが並んでいます。これって、なんかの伏線だったりするのでしょうか?
面白い考察楽しく読ませていただいてます。
中西さんと悟がすれ違ったシーンでは、中西さんが友人に『朗読得意でしょ?勇気だしてやろうよ!』と言っていたのが印象的でした。
ユウキさんの影響強しですね。
是非この辺りも考察に加えてください。
八代が電話していたのは明美の母親かなと思いました。
明美の母親が登場した時、なんとなく八代が呼び寄せた感があったので。
ミスリードかもしれませんが…
いつも考察楽しく読ませていただいております。
この巻の描写も意味ありげなものが多くて好きです。
特に、何事も全力だ、の下りは、後で読むと、加代に対する諦めの感情、及び、その後の行動への決意も入っているようで、意味深く感じます。
この作品は、登場人物一人一人の細かい心情にまでこだわっているのが分かりますよね。
ちなみに、この何事も全力だというシーンは、まさか犯人のモノローグは書かないだろうと騙された記憶があります(笑)
実はケンヤもリバイバルしていて、悟が無実の罪を着せられて、ケンヤが弁護士として弁護したが、無期懲役が確定している、ケンヤは未来よりリバイバルして悟を助けに来た。とかの複線とか、悟はやりすぎて犯罪者となっているのをケンヤがリバイバルして助けに来たとか、色々想像しました。
スタンガンに何故テープが貼られていたか?というとケンヤがリバイバルしてきたから。悟の殺人をリバイバルで防いだという伏線かな?母親を殺しても雛月が死ぬのを防げない、真犯人はほかにいるのだから。ってこと?
ケンヤ:「お前が誰か人を傷つけるようなことを考えた時は俺が止めるって決めたんだ」
悟が殺人を防ごうとするあまり雛月の母親を殺している?。雛月を誘拐している?。ケンヤはリバイバルで悟の犯罪を防いでいる????
アニメをみて思い出したのですが、段ボールの箱を蹴った足型を覚えておくんだ、とあたかも重要な伏線のようにしていたのは、回収されたのでしょうか?
原作の方では愛梨の番号を記憶する、というのが回収されましたが、この足型が結局犯人特定につながっていないのではないか、と気になっています。
何度も読み返して目が冴えてします作品に出合えたのは久しぶりです。
ところで雛月宅を訪れた児童相談所員が「石狩振興局の者です。」と言っていますが、1988年当時は振興局制度はまだ無く、石狩支庁が正しい役所の名前です。
石狩支庁が石狩総合振興局となるのは2010年4月よりのことです。
こんなに面白い作品の揚げ足取りを指摘するのは心苦しいんですけど!
一応吐き出させていただきました!
当初読んだ時からモヤモヤと違和感を感じていましたが、今気が付きました(笑)。
なぜケンヤが2回めのリバイバルの後行動を変えたかについてです。
2回めのリバイバルの後、科学センターからの帰りに悟は加代と手をつないでいます。手をつないでいることを強調するようなコマもあり、そしてケンヤがそれを気にしているような描写もあります。これがケンヤに1回めとは違う行動を取らせたという作者の表現ではないかと思うんですが。