僕だけがいない街の5巻のあらすじや、伏線・考察をまとめました。
注意点としまして、この記事は、僕街を最新話まで全て見たという段階で改めて僕街5巻を見なおして書きました。
その点、ご了承下さい。
また、新たな発見があったり、話が進むことで判明することが合った場合などは随時更新していきます。
ネタバレ満載なのでまだ本作を見ていない人はスルーして下さい。
5巻のあらすじ・流れ
- 加代を救っても未来に帰らないことから、真犯人にたどり着かない限り終わらないのではと考える悟
- 八代の車の中でバスに加代を隠していたことを話す
- ケンヤの父親の話を聞き、これからも協力していこうという話をする
- バスの中をもう一度調べると以前合った犯人のものと思われる荷物や犯行に使われたと思われる練炭はなくなっていた
- 白鳥家に行き、中西彩とのこと聞く
- 中西彩を尾行していると母親に会い、そして八代の車と遭遇して車に乗せてもらう
- 中西彩を一人ぼっちにしないように画策し仲良くなる
- 加代が美琴小学校に帰ってくる
- 次は美里が一人ぼっちになっており、仲良くなろうとするもうまくいかない
- 澤田が追っている誘拐事件のことを聞く
- 美里が一人ぼっちになっていることを心配して、悟は美里を追って放課後にアイスホッケーを見に行く
- 途中美里が席を立ち一人でどこかに行くのを追うと、すぐ近くに白鳥家のトラックが止まっている
- タイミングよく現れた八代と追跡
- 車にはいつも飴が入っている所に下剤が入っていた
- 八代「僕の車じゃないんだ」
- 見開きで八代の不気味な笑顔
- 凍りつく悟
5巻の伏線一覧・考察
25話から30話の伏線や謎、考察のまとめです。
個人的に気になる発言やモノローグも挙げていきます。
25話【「あの頃」はもう無い 1988.03】
- 愛梨が悟の目の前を通り過ぎ遠くへ行ってしまう夢を見る
- 過去を変えてしまった(加代を助けた)ことで愛梨と仲良くなった2006年に戻れないことを示している?
- お袋が殺されたことがキッカケでリバイバル。前回は加代を助けられず2006年に戻る。『失敗=2006年に戻る』『順調=過去のまま時間が進む』犯人に辿り着くまで続く。このように悟は考察
- 過去のリバイバルからは、『失敗=リバイバルの開始地点に戻る』『成功=時間が進む』のはずだが…。まだリバイバルの情報が少ないため不明
- 「俺も欲しいな」『声に出てた』
- 八代の手癖「とんとん」
- 『上手いこと言うなあ…。こんな閉塞した状況でも八代(先生)と話していると気持ちが楽になってくる』完全に八代を信頼している悟
- 八代に加代をバスに隠したことを打ち明ける悟
- 大量の飴が見つかる
- 子供を誘拐する餌?
- 今まで散々出てきた悟の好きなヒーローの説明
- 『きっともう戻らない。あの2006年はもう無い』
26話【冤罪事件 1988.03】
- 元の時代では、白鳥潤と加代が話していたことをケンヤが警察に報告
- ケンヤの父は弁護士で、1986年秋(9月)に『北海道C市』で起きた10歳の娘を殺害した罪を着せられた父親の弁護をしている。
- 『正義の味方になりたいんだ。俺も』
- ケンヤ父が担当する事件の犯行に練炭が使われており、練炭は加代を隠したバスの中のダンボールに入っていた。しかし、既になくなっていた
- 前日に悟が八代にバスのことを話したため※31話参照
- 「傍から見たらゴッコ遊びにしか…」『声に出てた』
27話【誘拐の条件 1988.03】
- 白鳥潤からヒーローのレコードを借りる
- 白鳥潤は父親から中西彩の事を聞き面識を持った
- 中西彩の事は八代学が白鳥父経由で白鳥潤に伝えたと悟は考察※31話参照➡31話ネタバレ・考察
- 悟が白鳥父に中西彩の事をさり気なく聞くと「ん?何だそれ?」
- 悟が考える、犯人が誘拐を実行する条件
- 身代わりの犯人を用意する
- 一人ぼっちの時間帯がある
- 『18年前もこうしてレコードを聴き始めた。それがいつの間にか物事を考える前の癖になった。あの頃は何を考えて聴いてたっけ』
- 『そんなんで上手くいくかよ』「声に出てるよあんた」
- 「悪い方に考えてるウチはダメだべさ。上手く言った時のことも考えていいっしょや。当たって砕けろだべ」
- 佐知子特有のプラス思考
- 八代とは正反対
- 公園で中西彩と白鳥潤が会話
- ケンヤ「じゃあ俺はその時間ペーパークラフトのやつの家の前通ってから帰るよ」
- 悟が信じる白鳥潤のアリバイ作りのため?
- 中西彩の尾行をしていると佐知子と会い、その後八代の車と遭遇
- 本来なら八代が中西彩を誘拐している場面。そのため元の時代でパーカーの男の誘拐に気付いた。※4話参照➡1巻の伏線・考察一覧
- 「一度手痛い失敗をしてるから慎重になり過ぎている…のかもしれない」
- 八代の手癖「とんとん」
- 「僕は慎重派だから」
- 「まず相手の警戒心を解く」
- 「僕はストレートに感情を出すのが得意じゃないからロジックに頼っているだけだ」
- 飴を貪り食う八代
- 『この時はまだ気づいていなかった。この日のみんなの言葉や行動には事件に関わる多くの「ヒント」が散りばめられていた事に。』
- 八代の言動以外にヒントが有る?
- 『お袋と八代先生のアプローチの方法は真逆だった。』
28話【おかえりなさい 1988.03】
- 元のタイムラインの卒業式の八代の言葉「みんなまだまだ足りないことだらけだ。それはこの僕もだ。だけどその足りない「何か」を埋めていくのが「人生」だと僕は考える」
- 『そんな彼女たちの結末が悲劇であっていいハズがない。』
- 八代の「勇気ある行動の結末が悲劇でいいハズがない」という言葉から来ている
- 加代が美琴小学校に戻ってこれるように“八代”と市教育委員会が働きかける
- 『18年前。ここに置き忘れた手袋を見つけた。雛月には見つからないようにお袋に買ってもらった手袋をそっとランドセルにしまった。』
- 佐知子と一緒に料理をする加代
- 別れ際のメモ※24話参照➡4巻の伏線・考察一覧
- 教室にいる悟達を見て何か思案する八代
- ひとりぼっちの美里を見る八代
29話【すぐ側にいる 1988.03】
- 「悟はさ…あたしのヒーローだよ」
- 『やっぱり俺も高校の時ブーツの裏に貼ったスタンダードな紳士靴用のすべり止めだ。つまり真犯人はこの時代でも普段はスーツを着ているんだ。』
- スーツといえば八代学くらい?
- 『この時代でも』➡悟は2006年の事件の犯人を西園市議と確信している?
- 『この街では事件はまだ起きてないのに…この時点でここにたどり着くなんてさすが澤田さん』
- 「そんな猛者だったなんて…!」『声に出てた』
- 「真犯人は慎重で狡猾な男だ」
- 八代「僕は慎重派だから」 ※27話
- 澤田が追っている事件がケンヤ父が弁護している事件と時期が同じ 。『北海道C市』というのも同じ
- 同一人物の犯行?
- この時の佐知子が知っている人間が真犯人と悟は考察
30話【確信めいた予感 1988.03】
- 澤田の考える犯人像『年齢20代後半~30代』『決断力・柔軟性を持った若くて頭のいい男』『身長170cm以上・体重70kg前後』『ルックスは他人に不快感を与えない』
- 『八代先生の飴の話じゃないが二人のターゲットを失った真犯人は代償行為となるターゲットを求めているに違いない』
- 美里の場所を伝えるケンヤ
- 「どうせ明日も会うのにさ」
- フラグ
- 『「美里の周りで何かが起こる」俺の直感がそう言ってる』
- 八代がそう仕組んだ
- 白鳥食品のトラック
- 八代が手配した
- 「心のなかに空いてる穴を埋めたいって思ったんだ。人のも自分のも」
- 八代の手癖「とんとん」
- 「善行も悪行も本質は同じ。人が自らの欠陥を補うための行いにすぎない。」
- 「僕も最近ある人に近づくためにあらゆる手段を講じたよ。時にはストレートに時には変化球…いわゆる反則技も使ってアプローチしてみた。」
- 悟のこと。『ストレート=父性を見せて好感度アップ』『反則技=美里を使って悟を罠にはめる』
- 飴ではなく下剤
- 美里に盛ってトイレに誘導
- 車は八代のものではない
- 悟を処分しても証拠が残らないようにするため?
個人的に気になる点・考察
最後に、個人的に気になっている点についての考察です。
- 愛梨と加代について
- ケンヤについて
愛梨と加代について
前回(4巻の伏線・考察一覧)愛梨の加代生まれ変わり説を仮定し、
加代が佐知子が渡したメモ『ごちそうさまでした!今度はいっしょに作りたいな 加代』を受けて、
1巻で愛梨が佐知子と料理を作ったと考察しました。
…どうやら深読みしすぎたみたいですね(笑)
そういえば普通にこの巻で一緒に料理作ってますし、
そもそも愛梨と佐知子が一緒に料理を作ったタイムラインでは加代は助かっておらずメモを残してません。
ただそれでも以下の点などから何かしら関係があると思うんですけどね。
- 加代の口癖「バカなの?」を、リバイバルから戻ってきた時代の愛梨が口にするようになった※14話
- 愛梨の年齢は17歳で、1988年の誘拐事件の頃に生まれている
- 1巻では愛梨の言葉で加代の事を思い出した
ケンヤについて
前回ケンヤの不審な点を挙げましたが、
5巻の不審な点と合わせると以下のことが気になります。
- 察しが良すぎる
- 過去とは違う行動を取る
- 元の時代では白鳥潤と雛月加代の接触を警察に報告したのはケンヤ
- 和泉小のバスを使うことを提案した
- 11話で八代に呼び出されている
- 美里の場所を悟に教えた
八代と繋がっているのかとも思いましたが、
和泉小学校のバスを使っていたのは八代にとって思いがけなかったと言っているので(31話)、
それは無さそうです。
ただ、ケンヤの取る行動で誰かが危険な目に合うことが多いんですよね。
- 文集で加代のSOSを悟に伝えて事件に関わらせる:悟を危険にさらす
- 和泉小のバスを使うことを提案:八代のすぐ側に加代を置く
- 白鳥潤と加代の接触を警察に報告:白鳥潤の逮捕の決め手になる
- 悟に美里の場所を教える:悟を危険にさらす
それでも意図したもののようには思えません。
というか後ろ二つは八代が仕組んだことかもしれないですね。
それよりも、過去と違う行動を取ったり、察しが良すぎることから、
何かしら悟のリバイバルと同様の能力的な秘密があると見ていいのではないでしょうか?
あとがき
以上、5巻のあらすじと、伏線や考察一覧でした。
いやーほんと、考察したり、伏線を探すのが面白い漫画です。
物語の行末もそうですが、
これまで貼られたいくつもの伏線がどのように回収されていくのかが非常に楽しみですね。
あと、5巻の最後の演出はかなり鳥肌ものですよね。
前置きとして飴があってからの、
下剤から八代の見開き一ページの不気味な笑み。
僕だけがいない街は話自体も面白いですが、
三部けいさんの漫画ならではの演出、“見せ方”が強烈ですごい引きこまれます!
さて、これまで1巻~5巻まで流れに沿って伏線や考察を広く浅くまとめてきましたが、
これからは一つ一つの謎について深く考察していきたいと思います。
また、5巻の続きの31話のネタバレや伏線はこちら
➡八代が真犯人!?僕だけがいない街最新話(31話)のネタバレと考察
以下は他の巻の伏線です。
- 1巻の伏線一覧&考察
- 2巻の伏線一覧&考察
- 3巻の伏線一覧&考察
- 4巻の伏線一覧&考察
- 5巻の伏線一覧&考察 ←今ここ
- 6巻の伏線一覧&考察
- 7巻の伏線一覧&考察
はじめまして!考察楽しく読ませていただいてます。
5巻を読んで、2点ほど気になったので書かせていただきます。
まず、些細なことですが…
29話17ページ目で加代が「さっき」と言いますが、これは「昨日」の間違いですよね?誤植だとは思うのですが…。
2点目ですが、澤田と西園(八代)と悟の距離関係についてです。
私は千葉県在住なのですが、悟の生活圏に西園が事務所を構え、おそらくそこから電車でもそう遠くない「小岩」という駅に澤田は事務所を構えている…。
道内を移転するとかならともかく、なんだかすごく違和感があります。
ずっと真犯人を追い続けている、と言うよりは、ずっと側にいると言ったほうがしっくりくるような気がするのですが、どうでしょうか?
澤田共犯説…と言ってしまうと、ひどく安っぽくなってしまうのですが…。
ハルさん、コメントと鋭いご意見ありがとうございます!
まず1つ目の点ですが、「さっき」であっていると思いますよ。
佳代はそのコマの9ページ前のシーンを指しており、日付が変わっている描写はありません。
一応確認しましたが、前に出てくる黒板と後に出てくるカレンダーの日付は共に3/12になっています。
日にちの経過など明確ではないことが多くてややこしいので、僕もよくこういう勘違いをしてしまいます(笑)
そして2点目の意見はすごく参考になります!
何となく流していましたが、3人がこんなに接近していることは何かしら意味がありそうですね。
5巻では、事件が起きていないのに澤田の「この街に真犯人が潜んでいる気がする」というのもかなり違和感があります。(悟は感心していましたが…)
そういえば、悟が住んでいる場所は明記されていなくて「上野から電車一本」という情報も後々重要な伏線のように明かされましたよね。
悟の住まいと澤田の事務所(小岩駅)が近いことが重要なヒントのような気がしてきました。
こんばんは!
返信が遅くなってすみません。
すみません、もう一度書きますが、29話1ページ目の黒板に11日、3ページ目にヒロミの話、8ページ目から日付が変わり12日になって、17ページ目で加代の「さっき」が出て来ます。…よね?
やっぱり誤植なのかな…と思うのですが、どうでしょう?
同じことで何度もすみませんm(__)m
「さっきヒロミ君が言ってたこと」というセリフですか。すみません、2ページ後の「さっき職員室の…」という所を見ていました(笑)
たしかに、これは明らかに誤植ですね。「昨日」が正しいと思います。
どうでもいい指摘ですが記事内の
>お袋が殺されたことがキッカケでリバイバル。前回は加代を助けられず2006人に戻る。
2006人になっています
ご指摘ありがとうございます!
修正致しました。
5回くらい読み返して気付きました。
28話、中西彩に初めて話しかけたシーンでの「リア王」の台詞。
ヒロミがフォローした「これがどん底だなどと…」は、ヒロミと加代の(おそらく彩も)の心情ですね。
29話で加代は「そうじゃなくなってからホントにツラかったんだってすごく思うようになった」と言っていて、それは前日のヒロミの言葉から出たもの。また、彩もヒロミの前で「ちょびっとわかる」と言っています。
ではその前の台詞「偽りの心が知っている事は偽りの顔でかくさなくてはならない」。
これは八代のこと?
もちろん彩は八代の事など知る由もなく、意図しての台詞ではありませんが、作者から読者へのメッセージとしてこれを言わせたのではないかと思いました。
また、ヒロミはこの時点で賢也も読んでいないリア王を読んで理解している=かなり賢いということがわかります。後に医師を目指す素地はあったということですね。
読み返していて気がついたんですが、中西彩のあたりの日付のつじつまが合っていませんよね?
4巻の最後は3月5日(土)。5巻の最初で起きるシーンがあるので、次の学校のシーンは少なくとも3月7日(月)以降。この日は八代の車でプリントを配る。次の日は3月8日(火)以降。この日はケンヤ、ヒロミとバスにいく。その次の日は3月9日(水)以降。中西彩を尾行して、買い物、八代の車で送ってもらう。ところが、その次の日の黒板に3月9日(水)と書いてあります。一日ダブっていますね。