僕だけがいない街40話のネタバレ考察

ヤングエース12月号(11月4日発売)の僕だけがいない街40話『待ち焦がれた未来 2005.08』のネタバレと考察、そして次回41話の予想についてです。

前回、悟はアイリに会いに行って記憶を取り戻しましたが、アイリを巻き込まないことを決意して話しかけずにすれ違いました。

一方八代は、『さざんかの集い』なるものを開催して、なにやら画策している模様でしたね。

さて、これから考察等を行なっていきますが、大いにネタバレしているので、ネタバレが気になる人は先に本誌を見て下さい。ちなみに私は、僕だけがいない街だけが目的でヤングエースを定期購読しています(笑)

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40話の概要

40話の流れはこんな感じです。

  • 冒頭でケンヤの回想
    • ケンヤがずっと追っていた、1986年の殺人事件の時効が成立した日(2001年9月)に澤田と出会う
  • ケンヤと澤田は2001年6月に千葉で起きた事件について話す
    • 真犯人が起こしたと考えられる事件の中で、唯一時効が成立していない
    • 分かりやすい容疑者がおらず逮捕者がいないことから、無関係の事件の可能性もあるが、この事件にすがるしか無いという結論
  • 久美ちゃんの提案で、悟、佐知子、久美ちゃんはさざんかの集いに参加することになる
  • ケンヤが病院に訪ねてきて、悟と二人で会話をする
    • 悟はさざんかの集いに参加することをケンヤに告げる
    • ケンヤは「15年の眠りから目覚めた奇跡の男」として日本中知れ渡っているのに人目に触れるのは危険ではないかと危惧する
    • 悟は逃げ隠れしながら暮らすのではなく、真犯人をおびき寄せるくらいの覚悟でいることを告げる
    • ケンヤは、加代を救った時のような決意を悟から聞けて安心する
  • さざんかの集いの参加名簿に記載されている悟の名前を見ながら西園学(八代)のモノローグ
    • スパイスが飼い始めてから2年ほどで死んでしまったことで、スパイスは自分に刺激をもたらして「生」というものにつなぎとめていた存在だったと認識し、「スパイスの存在を感じる事」に変わる代償行為が必要だと思うようになる
    • それは、自分のためにある他者の死や、その死や悲劇的な運命に対し抗う姿である
    • 他者の死に抗い、自身の死の淵からも戻ってきた悟はスパイス以上の衝撃を感じさせる存在である
    • もう一度死に抗う姿を見て歓喜を戦慄を感じたいと願う
  • さざんかの集い当日、八代と思われる人物(古賀さんと呼ばれる)が練炭、ガムテープ、ロープといった物をワゴン車に密かに積み、ワゴン車の運転を務めている

40話の考察~2001年6月の事件について~

今回はモノローグや回想がメインで、新事実などがあまりなかったため、
考察することがほとんどありませんでした。

ただ、唯一2001年6月の事件は今後鍵になりそうでしたし、
考察しがいがありそうでしたね。

というわけで、今回は2001年6月の事件について考えてみたいと思います。

2001年6月の事件のまとめ

まず、2001年6月の事件に関することについて、
現在分かっている点や重要なポイントについてまとめましょう。

  • 八代が澤田のオフィスに忍び込んだ後、この事件だけ被害者の少女の写真が地図の上から剥がれていた(38話
  • 千葉で起きた事件である
  • 他の事件とは違い逮捕者がいない
  • この時期は悟はまだ目覚めておらず、八代の「ある衝動」も目覚めていないはず

この事件に関してはオリジナルの世界でも一切出てきておらず、
情報が少ないので、考察する材料としてはこれくらいしかありません。

これらを基に、この事件にどういう意味があるのか、
ほんとうに八代が起こした事件なのかを考察したいと思います。

2001年6月は本当に八代が起こした事件なのか?

結論から言うと、
今のところ、これは八代が起こした事件ではないと思っています。

37話で八代は「君が目覚めたと同時に、僕の中に閉じ込められていた「ある衝動」も目覚めたよ」
と言っているので、少なくとも悟の殺害未遂後(1988年)から悟が目覚めるまで(2003年)は、
事件を起こしていないのではないでしょうか。

あと、これは頂いたコメントから参考にしたものですが、
38話で八代が澤田のオフィスに忍び込んだ後に写真が落ちていたのは、
「これは自分が起こした事件ではない」という八代のメッセージかもしれません。

真犯人としては非合理的な行動ですが、
八代の行動としては違和感はないです。

それに今月号でも言っていますが、
この事件に逮捕者がいないということも八代の犯行を否定する要因の一つですね。

まとめると、以下の3点が八代の犯行ではないと思った理由です。

  • 八代は2003年まではある衝動(殺人?)に目覚めていない
  • 少女の写真が剥がれていたのは八代からのメッセージと考えるとしっくりくる
  • 代わりの容疑者を仕立てあげていないのでこれまでの犯行とは異なる

ただ、もしもこの事件が八代とは全く無関係の事件だったとしたら、
この事件にどんな意味があるのでしょうか?

そう考えた時、別の考えも浮かんできました。

八代のいう「ある衝動」とは、
単なる『殺人』ではないのかもしれません。

今月号で、八代は「自分のための他者の死」や「悲劇的な運命に抗う姿」によって、
「生」を実感すると語っています。

「ある衝動」とは、
“親しい人を殺害した容疑を被せられた人の抗う姿を見たいという衝動”なのかもしれません。

その衝動がなかったから、殺害をしても容疑者を仕立てあげなかったのだと考えると、
割りと辻褄が合います。

少し無理矢理な感はありますけどね。

あくまで考えの一つです。

まあそれよりも、
そもそも何故この事件が「真犯人」の起こした事件だと、澤田とケンヤは思ったのかが気になってます。

あとがき

以上、僕だけがいない街40話のネタバレや考察についてでした。

今回もあまり進展はありませんでしね。

悟が目覚めてからずっとモノローグがメインになっているので、
テンポがゆっくりに感じている人も多いと思います。

ただ、次回からは八代の画策であったり、
八代と悟が相対する場面が描かれると思われるので、
手に汗握る展開が期待できるのではないでしょうか。

さて、話が変わりますが、
僕だけがいない街は先月10月には雑誌『文芸カドカワ』にてノベライズされました。

購入して読みましたが、
普段小説を読み慣れていない私でも読みやすくて面白かったです。

おもな登場人物のところの八代学のところに、
『実は事件の真犯人』といきなりネタバレしているので、
漫画を読んでいる人の向けのようですね。

内容としては、八代の生い立ちや殺害の動機などが、
スパイスに話しかけるような文体で八代自身の手記として描かれています。

32話の八代の小学校時代の話など、より詳しく書かれており、
蜘蛛の糸の話も出てきます。

是非、読んでみてください。

文芸カドカワ 2015年11月号|ebook japan

そして来年1月からアニメが放送され、さらに来年3月に実写映画が放映されます。

アニメ「僕だけがいない街」第1弾告知CM

映画『僕だけがいない街』特報

アニメはともかく、映画は尺的に中途半端になってしまいそうですし、
やっぱりタイムリープものにおける子供の設定は難しそうですよね。

動画を見る限りでは子役のモノローグには藤原竜也さんの声を使う感じだと思いますが、
違和感をいかに無くせるが重要になってくるのではないでしょうか。

アニメも映画も実際に見て、
このブログでレビューする予定なので、是非見ていただけたらなと思います。

※ちなみに映画についての詳細を記事にしました。
「僕街」実写映画のキャスト&漫画原作との比較

では、次回は12月4日にブログを更新する予定なので、よろしくお願いします。

※更新しました。
41話ネタバレ考察

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コメント

  1. ふにです より:

    ネタバレには書かれていなかったのですが、気になったのは、久美ちゃんが愛梨と同じような膜につつまれている、ような表現をした点です。その会話中に悟がびっくりしている表情をしているので、悟もそれが愛梨と同じものであることに気付いたのかも。

    これって、なにやら伏線めいているのですが、なんでしょうね。

    あと、さざんかの集いでケンヤがどう動いているかの描写がありません。もちろんこっそりと護衛しているのだと思いますが、真犯人に気付かれないようにさざんかの集いに参加しているとしたらどこにいるんでしょうね。

    あと、さざんかの集いで八代の標的がだれなのかも気になります。

    1. 管理人 より:

      いつもコメントありがとうございます!

      確かに悟のリアクションから、アイリ同様の行動に驚いているみたいですね。
      ただ、これが今後何かに繋がるとは考えにくいのであくまで演出の一つだと思います。

      八代の標的はやっぱり久美ちゃんが一番妥当ではないでしょうか。
      急に登場したのもそのためだと思います。

  2. 原田翼 より:

    初めまして!原田と申します!いつも更新ありがとうございます!
    毎月楽しみにしているので!、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  3. ばるふぁん より:

    はじめまして、楽しく読ませていただいてます。
    今回の八代の狙いですが、

    ターゲット→久美ちゃん
    身代わりの犯人→悟

    という筋書きじゃないでしょうか?
    そもそも悟が「今の世界」に来ることになったきっかけが
    悟が「犯人」に仕立てあげられた殺人事件だったので、
    八代のモノローグにあった「始まりの時間へ」ってのが、
    作者からの暗示かな~なんて推量してました。

    まもなく発売日ですね。楽しみです。

  4. 匿名 より:

    映画ですが、自分は藤原竜也さんに賭けています。
    彼なら、どんな共演者も補ってきっと良い作品にしてくれると。
    リアルで真に迫った演技がみたいものです。

  5. ぶるぅ より:

    はじめましてで失礼します。
    単行本7巻を読みました。
    41話以降はまだ読んでいないのですが自分なりの考えを書かせていただきます。

    今回の八代のターゲットは久美ちゃんで、犯人に仕立て上げようとしているのはサチコかと思います。
    40話37ページ下のコマで八代がサチコを意識しているような描写が描かれているのと、サチコのバッグを代わりに車に積んだ点、車内でのサチコの座席のすぐ後ろに犯行グッズが置かれていた点などからそう思いました。

    もっと言うと、2001年6月千葉の誘拐事件の犯人もサチコに仕立て上げるつもりなのではないかと思います。
    そう考えると、37ページで八代の(「この日」が来た)という言葉も合うような気がします。

    千葉で誘拐された女の子と似たような帽子をさざんかの集い当日に久美ちゃんが被っていたのも、なんとなく気になります。

    妄想ですが、久美ちゃんのお母さんはこれまでに出てきた人じゃないかと思います。
    さざんかの集いの参加についての件を考えると、サチコの知ってる人で2005年2月に雪祭りに行ってそうな人で考えると、雛月のお母さん辺りかなと思います。担当医というのはヒロミの事を指しているのかなと思いました。
    ヒロミは病院は違いますが、この妄想だと久美ちゃんの叔父にあたるので…

    長文すみませんでした。
    エース読むようにしようと思いますm(__)m

  6. ふにです より:

    久美ちゃんの親が北海道出身だったという記述はみつけられませんでした。ただ、病院は千葉にあるのに雪まつりに行ったというのはその可能性もありますね。
    一人可能性として考えられるのは、悟が幼いころに偶然八代の犯罪を防いだときに助けた「あっこおねえちゃん」です。悟より少し上なので年齢的には、久美ちゃんの母親くらいになると思います。ただ、久美ちゃんの上には兄弟が何人もいるので少し若すぎるでしょうか。

  7. 匿名 より:

    バスに乗り込む前に久美ちゃんが電話してるシーンで彼女の前を通る
    2人の男性が凄く気になってます。
    まず、右側の男性が清酒月影の段ボールを持ってるんですよね。
    この2人はワゴン車で佐知子さんの前に座っている2人だと思いますが、
    もしかしたらケンヤに協力を仰がれて同行したオサムとカズでは
    ないでしょうか。
    もちろん2005年現在の2人の事を佐知子さんは知っているでしょうが、
    佐知子さんも悟達の計画を知らされていれば知らないふりが
    できるでしょうし、2人が普段北海道在住なら八代も現在の顔は
    わからないと思います。

    1. 管理人 より:

      それは熱い展開ですね!
      十分考えられると思います。

      ただ個人的な考えとしては、もしそうだったら、もう少し幼少期の二人の特徴を出したり、ヒントを出すのではないかなと思います。

  8. 匿名 より:

    時効が成立した日に澤田が現れたことが不自然に思います。

    理由などはわかりませんが、
    この事件は澤田が犯人かな?と思ったり…(笑)

    もし澤田なら、八代が衝動に駆られていない時期に事件が起こったことも、この2人が共犯!な可能性も
    出てくると思うんですが…

    すみません、コミックしか読んでいないので最新話ではもう謎が解き明かされているのかもしれませんね(^^;

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